「でも、同じなんだ……俺だって……あずみが生きてて良かったから……あずみさえ生きててくれれば、そう思った自分がいるんだ」

 ゆっくりと互いに向き合い、生きている事を確かめる。見つめあう瞳が、まだ自分を映す事に安心する。

「帰ろう……あずみ」

 再び誓って、穂高は優しくあずみを抱き締めた。

「帰ろう、未来へ……必ず」