天使の羽根


「智子さん……たちは?!」

 ハッとしたように恐る恐る、あずみは呟いた。

 その声に押されるように、穂高は「行こう」と足を進めた。

 あずみは、ふらつく豊子を支えながら、家のあった方角を目指す。

 視界に映るもの全てを排除するように、真っ直ぐに前だけを見据えて。