だが、土手を上がったそれぞれは、辺り一面が焦土と化した光景に愕然とする。そこには、折り重なる黒い物体が幾つも転がっている。 「嘘だろ……」 穂高はそう言いざま息を呑んだ。再びわななく唇を噛締め、溢れる涙を止める事が出来なかった。 「酷い……よ」 あずみは怖さの余り、穂高の袖を掴むと、震えを止めるようにギュッと握りしめた。 「こんな時代……あったんだよな」