穂高は飛び去る戦闘機に向かって、思いの丈をぶちまけた。 「一生懸命に生きてただろ! 毎日毎日、汗水たらして働いた代償がこれかよっ! いったい、俺たちが何したって言うんだよっ!! ばかやろうっ!!」 聞こえるはずのない悲しみが、煙に吸い込まれるように消えていく。最早、その空に星はない。あるのは、黒く立ち昇る煙だけだ。 そんなやりどころのない悔しさに項垂れる穂高の袖を、豊子が掴んだ。 「それでも、生きるんだよ」 豊子はしっかりと言い聞かすように、穂高の瞳を見据えている。