天使の羽根


「どこに行くの?!」

 心配そうにあずみは縋る。

「あの兄弟、親とはぐれたんだ。助けなきゃ……」

 そう言って一歩を踏み出した時だ。再び旋回してきた戦闘機が、空き地の上空を掠めた。

 そして、おびただしい光を落としていく。

「みんな逃げろ――――っ!!」

 火の粉に紛れる叫び声は、轟音にかき消された。

 幼い兄弟の目前にも、非常にも焼夷弾が転がる。