苦笑いを返す道彦が、再び念入りにカメラの手入れを始めた。 どう見ても奇麗になっているはずなのに、道彦は執着するように拭き続けていた。 「ところで……君らは未来に帰ったら何をするんだ? そこには何がある。自分に没頭できる事はあったのか?」 そう聞かれて穂高は困った。 自分が何も考えずに生きていた事を見透かされているようで、ある、とは簡単に答えられない。