天使の羽根


 そんな穂高の横顔を見つめていた道彦だったが、自分の手の中にあるカメラに視線を落とすと、小さな声を発した。

「もし、君が未来に帰れなかったら……智子さんを頼みたいんだが」

「なに縁起の悪い事言ってんだよ。俺は帰るんだよ」

 間髪入れずに答えた穂高は、その声に訝しく振り向く。

 道彦は「やはりダメか」と言って短く溜息をついた。

「当り前だ、ば~か」