天使の羽根


「嘘じゃないよ、この時代の服に茶髪はないもん」

「うるせぇよ、そう言うお前もこの三つ編み似合ってるよな」

 穂高は嫌みたっぷりに、あずみの髪を掴んで引っ張った。

「ヤダ、引っ張らないで」

 外に出られたと言っても、やはり世間の目に触れる事は避けた。

 仕事も家もない二人がフラフラしていては、いつ心ない人に通報されるかわからないからだ。