「絶対に笑うなよ!」 そう言って、穂高は髪を切る事を了承した。 「笑わないよ」 安心した面持ちで、あずみは更に強く穂高の手を握り締めた。 「じゃ、いいんだね」 嬉しそうに言う豊子が持つハサミが光ると、ざっくりと重い音を弾き出した穂高の頭上から、はらりと茶髪が落ちていった。 ――さらば、俺の髪……。 穂高は観念したように肩を大きく落とす。