天使の羽根


「仕方ないよ穂高、それでも帰れるっていう保証はないんだし、希望だけでもあっていいじゃない?」

 穂高が納得したかしないか、あずみには解らなかったが、自分にも言い聞かせるつもりで言ったのだろう。

「はい、撮りますよ。こっち向いて、皆さん笑ってください」

 道彦がカメラにかかった暗幕に頭を突っ込んだまま、片手を上げた。

「笑えるかっちゅうの」