天使の羽根


「そうだ、記念写真でも取らないかい?」

 そんな穂高を見て、そう提案したのは豊子だ。

「は? こんな時に?」

 だが、穂高はやはり機嫌が悪い。

 それでも、智子よりは肝が据わっているのか、豊子は穂高の態度など気にせず話を進める。

「道彦は隣の写真屋の息子なんだよ。訳あって軍には入ってないんだがね」

「訳って?」