天使の羽根


「私も信じられなかったのですが、二人の身なりと、真剣な眼差しを見て信じる事にしました。それに、ここに来るまでの間、智子さんに聞いた話も交えて確信へと……」

「智子の?」

 清の言葉を聞いて、道彦の横で智子が静かに頷く。

「ええ、私は一度、月夜ヶ橋から身を投げようとしました……でも、強く目を閉じてすぐ、キュッと体が締め付けられるように感じて目を開けたんです。そうしたら、何とも言えぬ違和感に襲われて」