だが、道彦が現れた事で更なる動揺は隠せないようだ。 二人の身なりを見るからに、ここが現代ではなく、智子の言葉も嘘ではない事が明らかだったからだ。 ここまでの大仕掛けで、二人を騙す理由もない。 「顔を上げてください」 あずみが、スッと道彦の前に出る。 道彦は、その言葉にゆっくりと顔を上げ、あずみを見つめた。