天使の羽根


 濡れた衣服のままの三人の間に、闇夜の冷たい風が吹き付ける。

「ぶぇっくしっ!」

 くしゃみをかました穂高は、ブレザーを脱ぎ固く絞ると、震える智子を一瞥する。

「家、どこだよ」

 そう言って絞ったブレザーを智子の肩に掛けた。

「冷たいけど我慢しろよ、一応病人みたいもんだろ」

「穂高……」

 すると、更に体を震えさせた智子は、嗚咽を漏らし泣き崩れた。