大きく頷きを返した穂高は、あずみと共に女の人を両脇に抱え込むと、近側の岸を目指した。 力のない人間を一人抱えて泳ぐのは二人掛かりでも至難だった。 やっとの思いで女の人の体を岸に上げた二人は、同じく水から這い出るように体を引き上げた。 大量に水を含んだ服は重く、穂高は力なく地面に体を預ける。 だが、あずみはすぐさま、女の人の唇に耳を当て呼吸を確かめた。 「どうしよう……息……してない」