「だって、この人が死ぬって言うんだもん、止めなきゃ」 「え?」 あずみが指差した方向を見て、穂高は驚きのあまり目を見開いた。 その欄干の上には、フラフラとした足取りで女の人が立っている。 「ね、お願いだから、そこから降りよう?」 あずみが緊張した声を発しながら手を差し伸べ一歩近付いた。