現実逃避のような、そんな疑問が穂高の中にはあった。 やりたい事も特にない穂高にとって、勉強が全てではないという蟠りが常に燻っている。 将来の為……それになんの意味があるのかが解からない。 そんな考え事をしている視界に、突然とあずみの顔が飛び込んできた。 「いつもここで何してるの?」 そんな聞き慣れた声にも、穂高はやはり素直になれずそっぽを向く。 横向けた背中に、あずみの視線を感じる。