それでも、穂高の家には決してない音に耳を傾ける。 ――やっぱ、家に人がいるっていいよな。 穂高は、そんな事を思っていた。 「ささ、入った入った」 三人姉弟の末っ子で可愛がられた高生の性格は人懐っこく、今年五十歳を迎えたとは思えない程に元気で若々しい。