青い海

「なんで『女、女』って連呼するの?」
「・・・・・実感したものでね」
「なんで言葉使いが再々変わってるの?」
「・・・じゃあ、いつも通りにする」
「なにがあったんだよ・・・・・」
ため息がこぼれた。
「・・・夢の中でな」
「うん」
「お前がさ」
「うん」

「・・・・・・男になってたんだ」

笑いのツボにちょっとひっかかる。
「はい?」
「しかもイケメンだった」
「なんで俺だと思ったの?」
「雰囲気が璃音だった」
「・・・・そう」

もう・・・・・限界。

「ブッ・・・・・ハハハハハハハハッ」
「笑い事じゃねぇ!!」
「いやぁ・・・笑うしかないだろ!!」
「む~・・・」
微妙にすねられた。
「ごっ・・・ごめんゴメン」
「だから・・・不安になったんだ」
「・・・どうして?」
「いつかお前もこんな感じになっちゃうんじゃないかと思って」
「アッ・・ハハハハハ・・ゲホッ・・・ゲホッ」
「むせるな!!」
怒り口調だが、紗琥は笑ってる。