青い海

「センセー遅い~」
「遅い~」
「遅刻~」
みんなの声が飛び交う中、俺と紗琥は自分の席についた。
「璃音、郷本君、何かあったの?」
合同で一緒になっている名前も知らない同級生が、親しそうに話しかけてくる。
「なんでもないよ」
「うん」
俺と紗琥はテキトーに流し、コソコソと話し出した。
紗琥(・・・どうすんの?)
璃音(何が?)
紗琥(璃音、家に帰る?)
璃音(・・・帰ってたまるか)
紗琥(まぁ、生活に困らない程度には荷物持ってきてるしね)
璃音(・・・あ)
紗琥(ん?)
璃音(・・・家賃、食費、光熱費、水道代とか・・・払えないぞ)
紗琥(身体で)
璃音(・・・なんかもう、俺ヒモだな)
紗琥(養ってあげるよ?)
璃音(・・・いろいろ終わってるな、俺)
紗琥(なにが?)
璃音(ちゃくちゃくとダメ人間への道を踏み進んでる気がする)
紗琥(やりたいことがあるなら、やらせてあげるよ?)
璃音(・・じゃあ、心理学学びたい)
紗琥(そういう本が欲しい?それとも、そういう学校に行きたい?)
璃音(・・・両方かな)
紗琥(わかった。・・・後で取り寄せる)
璃音(いや、・・・やっぱいいよ。自分の力でなんとかする)
「川上、郷本、コソコソ五月蝿いぞ」
先生の言葉で、俺たちは会話を終了した。