青い海

そこには、紗琥がいた。・・・・・指の関節を鳴らしながら、ニッコリ♡と笑っている。
「璃音、それは自ら襲われてるの?それとも無理やり襲われてるの?」
「・・・・自らだったらなんで手錠されてんだよ」
「・・・・Mなら?」
「Mじゃねぇし・・・」
「じゃあ、そいつボコッていいんだ☆」
「その前に手錠外して」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
雪弥は呆然としていた。
・・・・・今までバレた事もないし、もしバレたとしても相手が自ら襲われに来るので、たいした問題がなかったようだ。
「紗琥」
「なに?」
・・・満面の笑顔。・・・・目が全然笑ってない。・・・・・キレてる。
「雪弥とか言ったな~♡」
「・・・はっ・・・はい!」
・・・怖いよな~、笑顔で詰め寄ってこられたら。
「俺の璃音になにしてくれてんの?なんで淫らな状態なわけ?」
「・・・え~っと・・・・その・・・」
「俺が聞きたいのは、いい訳じゃないんだけど?」
・・・今ここで先生か生徒が来ても、きっと『何も見なかった・・・』と呟きながら、帰るだろう。
「・・・・・襲ってました」
それは正直すぎだろ!!
「嘘をつかないのは、よろしい」
いいんだ。
「璃音、」
「別にキスマークつけられたくらいだけど・・・」
「キスマークか・・・・」
紗琥がちょいちょい、と雪弥を呼び寄せた。