「C-4って?」

「プラスティック爆薬と言えば解るか」

 いつものようにカップを傾けて発した。

「ばっ、爆弾!?」

「用途は色々だ。大きな爆破だけではない」

 応えたあとにバックポケットに手を回す。

 常にマナーモードにしているのだろうか、携帯端末が音もなく震えていた。

 やや眉をひそめると、無言でアイコンをスライドさせる。