偵察を終えたイエナ──もとい、ベリルさんと合流して近くのホテルに入る。

 2人が滞在しているホテルのようだが、男同士なのに部屋を2つとっている事が健吾はおかしくて仕方なかった。

 集まったのは、ベリルが借りている部屋だ。

 なんだか微妙に重苦しい空気が室内に立ちこめている……泉とベリルの間には、なんとも妙な火花が散っているように思えた。

「もしかして、話し合いしてるときはいつもこうなの?」

 リビングのソファで腰を落ち着けている一同だが、健吾の隣にベリルがいるために空気がますます重くなっている。