「エスコート頼んだぞ」

「!」

 そうか、店の偵察だっけ。

「……って僕はまだ協力するなんて言ってない! それにかの──この人が男だったら余計に協力する意味がないよ」

 勝手に惚れといてよく言うなこいつ……と、泉は口の中でつぶやいた。

 そんな仲間を一瞥し、健吾に視線を移す。

「無理にとは言わん。協力してくれるならば事情は説明しよう」

「!?」

 う、そんなに見つめないで……男と解っててもなんか心がグラつく。