ミッドナイト・キャナル

「あの……ベリルさんは」

「あー、あいつは……っていうか“さん付け”は必要ねぇよ、俺にもあいつにも」

 苦笑いを浮かべてブラックコーヒーを傾けた。

「お。ここだ」

 泉が軽く手を挙げて誰かを呼んだ方向に顔を向けると、視界に入ってきた人物に胸がドキンと高鳴る。

 無言で健吾と泉の間に立ち、持っているポリエチレンのカップをテーブルに乗せた。

 色からしてアイスティだと思われる。

「イ、イエナさん……」

 青い瞳が健吾を一瞥した。