「こ、このまま知らんぷりなんて出来ないよ!」

 必死に絞り出すと、2人はしばらく沈黙した。

 互いにミラー越しで会話をしているようにも思える。

 そうして、泉が溜息を吐き出し、口を開いた。

「OK、解った。仕事は?」

「あ……バイト明日もある」

「バイトの時間と場所を教えろ。それ以外の時は付き合ってもらう」

「え……?」

 いいのかな?

 なんかあっさり承諾されたようにも感じるけど……チラリとベリルに目を向けると、彼も小さく溜息を吐いていた。