「調べたって何も出てこないぜ。俺たちはそういう立場の人間だ」

「ど、どういう……?」

 相手の先制攻撃に、返す言葉が浮かばない。

「あんまり関わると殺されるってこと」

「!?」

「よせ」

 ベリルと呼ばれた青年が男を制止する。

 抑揚のない声だが、ミラーに睨みを利かせていた。

「事実を言わないと諦めてくれないだろ」

「それを信じると思うのか」

 ベリルの返しに、泉は肩をすくめる。