「素人が警察ごっこか? 怪我しないうちに引っ込みな」

「!」

 運転席の男に言われてムッとする。

「奴の言葉は事実だ」

 良く通る声で発せられ、健吾も引き下がってはいられなかった。

「あっ、あんたたちだって……イエナさんを巻き込むのは止めろよな!」

「! イエナ……?」

 泉は、バックミラー越しに2人を一瞥する。

「彼女に偵察させてるんだろ!?」

「ああ……」

 そんなことかと後部座席の仲間にミラーで目を合わせ、返答しない金髪の仲間に肩をすくめた。