「!? キサマ!」

 それを見た2人の男が一斉に掴みかかる。

 しかし、怪盗は落ち着いた様子で右にいた男の手首を掴んで引っ張った。

「!? なっ?」

 バランスを崩された男は止まる事が出来ず、もう一方にいて同じように掴みかかってきていた男にぶつかる形になった。

「ぎゃっ!?」

「うわっ!?」

 それを確認した怪盗は、地面に転がった男たちを飛び越えて路地から走り去る。