ミッドナイト・キャナル

 移動した場所──互いに顔を見合わせる。

「何故ここなのだ」

「思いつくのがここしかなくて……」

 カフェだと周りの人に聞かれるのが嫌だし、外だとナンパが来そうで僕がヤキモチ──いやいやそうじゃなくて、話を中断されるの嫌だし。

 ということで、ここは漫画喫茶である。

 個室になっていて、ゆっくりした話が出来ると思った……のだが甘かった。

 部屋は大きい方じゃない、彼女との距離が近くて心臓が早鐘の如くドクドクと静まらなくて汗が噴き出しそうだ。

 ついつい、香りを嗅いでしまう。