テレビは相も変わらず『怪盗』について騒いでいるが、今の彼には右から左──頭の中では、しっかりと焼き付けた『エメラルドの君』の姿が延々と流れていた。

 明日は早く起きて『エメラルドの君』探しだ!

 まだ21時だというのにテーブルを端に寄せ、布団を敷き始める。

 しかしふと、

「そういや彼女って何歳だろう?」

 僕よりは年上っぽかったけど……外国人の年齢って、見た目じゃいまいち分かんないトコあるんだよなぁ。

 などと、ぶつぶつ言いながら潜り込んだ。