「待って!」

「!」

 肩を掴むと、女性は驚いて振り向いた。

「あれ? カラコンしてるの?」

 青い目に首をかしげる。

 女性は無言で健吾を睨み付け、小さく溜息を吐き出した。

「あ、ごめんなさい。だってまだお礼してないし」

「いらんと言った」

 ちゃんと反応してくれた事に健吾は、嬉しくて青い目の彼女を見つめる。

 青い目もいいけど、やっぱり本来のエメラルドの方が魅力的だよなぁ。

 存在感が増すっていうか……と瞳から鼻、形の良い唇に視線を移していく。