そんな日常を取り戻した健吾のもとに荷物が届いた──小さい小包で、見回してもどこにも宛名が無い。

「?」

 箱の端っこに見たこともないマークが捺印されていて、開けていいものか戸惑った。

「剣の柄に……翼?」

 マークの角に小さく『B』という文字が見える。

「B……。! ベリルさん?」

 健吾は急いで包みを開いた。

 入っていたのは、折りたたみ携帯──よく見るとスマートフォンだ。