着替えを済ませて出てきたベリルに、2人は息を呑んだ。

 なんと言えばいいのか、神話の中から出てきたような衣服をまとい、まるで違和感もなくそこに立っていた。

 この世界にいる事が違和感を持つほどに神秘的だ。

「うむ。やはり、わしのテーマにぴったりの人物だ。そこに自然に腰掛けてくれたまへ」

 指示の通り、シルクの布で飾られた場所に腰掛ける。

 それがまたなんとも魅惑的で、2人は言葉もなくただ見つめていた。

 腰まで入ったスリットがノーパンだという事を物語っているが、むしろ下着が見えてたら台無しだ。

 純白の衣装と金細工のベルトにネックレス、そしてティアラは、見事に彼の上品さを引き立たせている。