ピクリと反応した泉に見せつけるように青年を強く揺さぶり、「動くな」と示すようにあごを上げた。

 そのとき──一同の耳に、土を踏みしめる音がして庭に目を向けるとベリルが立っていた。

「……どこにいた」

 問いかけに、無言で下を指さす。

「床下……」

 よくもそんな所に隠れていたものだと呆れると同時に感心した。

 しかも、居間の真下にいたという事になる。

 まるで気配が無かったことからみて、どれほどの手練れなんだとあっけにとられた。

 男は気を取り直し、青年のこめかみに当てている銃口を見せつける。