「決行は予定通り10時だ」

「OK」

 発してすぐに部屋を出て行くベリルの背中を見つめた泉は、軽く伸びをする。

「さぁて、いっちょやりますか」

 口の端を吊り上げ、デスクの上にあるいくつものボタンのついた小さな塊を手に取った。

「あとはよろしく」

「はい」