ミッドナイト・キャナル

 テレビ画面に映された真上からの大賀邸は、かなりの大きさで高級住宅街の端に位置いている。

 取り囲む塀はとても高く、等間隔で監視カメラが設置されていた。

 正門から玄関までは10m強の距離だと思う。

 後門は正門ほど大きくは無いけれど、やはりセキュリティはしっかりしているように見えた。

 とはいえ、相手もベリルたちを待っている状態なのだから外部に連絡されるセキュリティは切るはずだ。

 閑静な住宅街で静かな戦いが繰り広げられる──彼らのテリトリーに飛び込む2人は、明らかに不利である。

「形見は確かに大切だけど……命を賭けてまでやらなきゃいけないことなの?」

 健吾はどこを見るでもなく、ぼそりと問いかけた。

 ふと思った疑問を口にしただけだったが、2人に聞かれていたようで視線にはたと我に返る。