大賀邸は広い家だけあって2階は無く、庭園にもあと一軒くらい建てられそうなほどだ。

 こんな大豪邸に住んでるなんてうらやましい……健吾はマジマジと見取り図を眺めていたが、ふと気づく。

「これで何をするつもりなの?」

「あ?」

 解りきったことを訊かれ、泉は少し苛つき気味に声を上げた。

「え」

 それに少しビクついて顔を引きつらせる。

 ベリルと同じ部屋に泊まる健吾が気に入らないのだろう、同性に興味が無いと何度言おうと泉は納得しない。