ミッドナイト・キャナル

「まだ仕掛けてこない処を見ると、かなり入念な準備をしているのでしょう。単独でケンカを売っているとは思えない。仲間と共に作戦を練っている可能性がある」

「仲間か……」

 先ほどまでの笑みがウソのように、凍り付いた表情に代わる。

 そこにあるのは年を経た柔らかな面持ちではなく、欲望をこれでもかと吸収しつくしていく妖怪のようだ。

 大賀グループを世界的なものにまでのし上げたのは、この老人の手腕に他ならない。

 イタリア系アメリカマフィアに機嫌を取り、邪魔なライバルを崩していったのだ。