「遂行は昼間(ひるま)か夜間か」

「昼間(ちゅうかん)だ」

「理由は?」

「自宅に移動させたのはセキュリティの関係もあるだろう。しかし、こちらから仕掛けた場合、攻撃が容易だという理由も推測される」

 2人掛けソファに腰を落とす。

「! なるほどね」

「え? どういう意味ですか?」

 よく解らない健吾は、ベリルの隣で首を傾げた。

「由三郎の自宅は豪邸だ。大きな音を立てなければ、さして外から興味は抱かれない。セキュリティも万全だろうし、捕まえた場合は警察に引き渡す必要が無いってことさ」

「えーと、つまりは?」

 解るような解らないような……泉の説明に再び首を傾ける。