ミッドナイト・キャナル

 なんとなくビクリと体を強ばらせる。

「どうだった」

「移動したようだ」

 泉にメモリスティックを投げ渡す。

「そりゃまた面倒だな。セキュリティ重視でか?」

 泉は1人掛けソファに腰掛け、テーブルのミニパソコンに手を伸ばした。

「その他の理由も考えられるがね」

「……」

 相変わらずの見事な女装に、健吾は目が離せない。

 ほとんど化粧もしてないし女らしく振る舞っている訳でもないのに、元々の上品さが全てをカバーしている。