――――カキンッ




白いボールは青い空を遠く、遠く何処までも飛んでいく。




綺麗な弧を描いて。











「最終回、9回裏、逆転満塁ホームランです!」








観客の歓喜の声援。



応援団の校歌。




私は、ただただずっと見ていることしかできなかった。