「杏…」 ほら、やっぱり困ってる。 シュウちゃんは、私の名前を呼んだきり、何も言わない。 「ごめん。あまりにも、自分勝手だよね」 ハハ…と、苦笑いをして誤魔化す。 「シュウちゃん、女の子と一緒のとこも見たし、前に進んでるのに…」 未練がましく、私が引き止めちゃダメだ。 「ごめん!やっぱり、気にしないで!」