シュウちゃん…。 「こうやって、挨拶するのも…」 私たちは、玄関の一歩手前で立ち止まったまま、お互いを見つめ合っている。 「正直、杏に話しかけられるのが辛いんだ」 「シュウちゃん…」 もう、何て言ったらいいのか。 自分の気持ちも、言葉に出来ない。 そんな私の頭を、シュウちゃんは軽く叩くと、笑顔で言った。 「男友達と、うまくいったらいいな?」