心配そうな栞の顔を見て、安心させるように微笑む。 「いや、大丈夫。 栞は気にしなくていいから」 「うん……」 栞は納得いかない様子だけど、村上先輩のことなんて、さっさと忘れてほしい。 栞が、ほんの短時間でも他の男のことを考えるなんて、それすら、ムカつく。 アイツのことは俺が対処すればいいことだ。 俺は、話題を変えた。 「そういえば、管弦楽部、もうすぐコンサートがあるんだろ? 卒業生を送る演奏会、だっけ?」