あるときはひそかに、あるときは公然と、嫌味を言われたり、嫌がらせをされたり。 そのたびに、大輔くんや仲の良い友達がかばってくれて、やっとこの頃、落ちついてきたところ。 私は、首に回された大輔くんの両腕をそっとはずし、ぐったりした表情の彼と向き直った。 「剣道部の朝練、いつもよりきつかったの?」 「あぁ、なんだか、顧問の虫の居所が悪くてさ。 ったく、自分の感情を練習に持ちこまないで欲しいよ」 「そうなんだ、おつかれさま」