きっと、ご両親は、大輔くんの将来のことを考えて、留学を勧めたんだよね? それを、私のために行かない、だなんて、そんな理由で許してもらえるのかな? もっと、ちゃんとした理由じゃないと、許してもらえないんじゃ。 そう心配していると。 「そうか、そういうことなら、しかたないな」 カール王子は、あっさりそう答えた。 ええっ!? それだけ? いぶかしく思ってたら、カール王子はちらっと大輔くんのお母さんを見て、続けた。 「好きな人とは、離れちゃダメだ」