不安が顔に出ていたらしい。 大輔くんが、私を見て言った。 「最後だから、ちゃんと紹介しておきたかったんだ。 付き合わせてゴメンな」 ふるふると首を振ると、大輔くんはまた、カール王子に向かって言った。 「彼女は、俺の一番大切な人。 栞と離れたくないから、留学もしない。 悪いけど、俺のことは諦めて」 えぇっ……。 だ、大輔くん!? 俺の一番大切な人って……。 ご両親の前で、そんな!