うわぁ、どうしよう。 どう振る舞っていいのか、全くわからない。 不安と緊張で固まっていると、大輔くんのお母さんが話しかけてくれる。 「栞ちゃん、リラックスしてね。 カールのことは、大輔の父親、とだけ思ってくれればいいから」 「はぁ……」 そうは言っても、王子様だし。 そう思って、左隣を見ると、当のカール王子は、ニコニコと私を見ている。 わー、なんかしゃべらないと! そう思って、とっさに思ったことを言ってみた。 「えっと、あの、日本語お上手ですね」