箱からもうひと切れ取り出した大輔くんは、それを私の口元に差し出した。 これって……。 「あーん」 えぇぇっ!? 大輔くんは、ニコニコしながら、ブラウニーを私の口に近づける。 思わず、教室内に目を走らせた。 窓際に数人。 後ろのドア付近にも数人。 でも、どっちのグループも、自分たちのおしゃべりに夢中に見える。 ほらほら、と大輔くんがブラウニーを勧めてくるので、しかたなく、パクッとひと口かじった。